プレッシャーを科学的に考える
2016年04月12日 17:35
競技や日常において、我々は常にプレッシャーと戦っている。得点圏での打席、ボーリングの10フレーム、物音を立てられない場所でペン回しを遂行するなど、このような場面でパフォーマンスが低下することを誰もが経験しているはずだ。
プレッシャーとは、主に恐怖や不安の状態を表す。ある実験では、被験者にゴルフのパッティングをさせたところ心拍数が約10bpm増加したようだ。これは、プレッシャー(あがり)によって覚醒水準が上昇したことを表す。それによって運動の変位と速度の低下がみられ、パフォーマンスも低下したようだ。
一方で、筋電図を用いて行った実験では、プレッシャー条件において筋収縮が増加したことを報告している。
プレッシャーは、動きが緻密なダーツやゴルフなどの競技にとっては厄介であるが、パワーリフティングやアームレスリングなどの優先的に筋力が必要な競技にとってありがたいものかもしれない。