80年代の鬼畜プロトコル(1RM×18セット 週5回)

 

1980年代にベンチプレスの1RMを大幅に増加させた信じられない実験がある。なんと、被験者のベンチプレスが9週間で平均40%ほど増加したのだ。

現代では倫理的にありえない鬼畜プロトコルではあるが、11人の被験者が増加した結果となっており非常に興味深い。

今回はどこのコラムにも載っていないような35年前の恐ろしい論文について紹介させていただく。

 

被験者:75人の男子学生

運動方法ベンチプレス1RM 18セット 9週間

頻度それぞれ週1回、週2回、週3回、週4回、週5回の5群に振り分けて実施した。

 

結果

週5回群は、週1〜4回群と比較して有意に1RMが増加した。

 

感想

この論文を始めて発見した時は少し興奮しました。さすが80年代の論文ですね(笑)。現在のトレーニング科学では、筋力の増加を目的とした場合、85%1RM以上を3~6セット、週2〜3回行うことが理想とされています。

今回の実験の増加幅は+40%であり、通常の実験では8週間の介入で10~20%前後しか1RMは増加しないものが多い。

この実験の増加幅は驚異的である。もしかすると、現在の研究では怪我などの倫理的な面が邪魔をして3RMや4RMの強度が筋力の増加に適していると推奨しているが、実際は1RM×18セットを週5回するような非人道的な方法が一番良いのかもしれない。

 

G McKenzie Gillam Effects of frequency of weight training on muscle strength enhancement :The Journal of sports medicine and physical fitness 21(4):432-6 · January 1982with273 Reads